Websummitにサー・ティム・バーナーズ-リーが登壇予定
今年はLisbonで開かれるWebsummitに行くことにしました。
ル・ペンをスピーカーに招待した件で一時期もめてましたが、それは中止となって、今年の大型ゲストのひとりにサー・ティム・バーナーズ-リーがあがっています。スケジュールを見たところたった25分の対談ですが、どうなるのかな。対談相手はGoogleの副社長ジャクリーヌ・フラーさん(Jacqueline Fuller; President of Google.org, a data-driven, human-focused philanthropy powered by Google.)
ティム・バーナーズ-リーさんは今年、パーソナルデータの利用のための新しいプラットフォームを起ち上げると発表したばかりです。そしてオープンソースプラットフォームの「Solid」が先日公開されました。(Gigazineの記事参照)
THIS IS FOR EVERYONE
Solidは、ユーザーと組織のデータに、それらを使用するアプリケーションから分離する自由裁量を与えます。Solidは、異なるアプリ間でも、ユーザーが同時に同じデータを参照させることを可能にします。これによって、創造や問題解決、コマースにおけるデータ活用の新しい道を開きます。
Solidでは、個人情報の保存と取り出しが個人で管理できるようになる個人情報の安全な保存場所としてのオープンプラットフォームみたいな機能が考えられていると思われますが、サイトの説明ページによれば、以下のようなことが書いてあります(逐語訳ではありません)。
もっとも最初のWebBrowserは読み書きが可能で、コラボラティブなもの(ユーザ各々が一緒に創れるもの)だったのだから、その方向に引き戻すことが必要だ。読みだけでなく書きを再び可能にするということは、「それぞれが権限を持つ必要があるということ——人々が個々のデータについて何をして良いかという権限——である。さらには権限を持つためには、人々がアイデンティティのためのシステムを持つ必要がある。それは「誰々である」と称する個々人をそれぞれに確定するための方法となる。
また、Webはデータのためのスペースであると同時にドキュメントスペースでもある。The Linked Fata Platform groupは、標準的なファイルシステムを作り公式なものとし、そのファイルがUnix精神と合わさったとき、その状態を達成するパワフルな方法となると考えている。読み書きの可能性、それからデータアクセシビリティが管理可能になる、という2つのことがウェブの本来のそして強力なコンセプトである。これらが、残念ながらWebの進化とともに失われてしまった。
であるから、Solidは、ウェブスタンダードとここ数十年の取り組みの結果に則り、Solidは読み書き機能を持ち、権限許可とアイデンチティを組み込み、そこにはデータ管理可能性と、websocketによるリアルタイムのアップデート機能を備える。
などなど…。
ページ内には、Solid Serverを自分で立てるか、Solid PODを持つという2つの選択肢が出ますが、Solid POD とは「Personal Online Data」のことだそう。このPODは個人情報の入れ物で、認証されたアプリに情報を与えることができるものになるようです。実用までにはどういう道のりになるのかちょっとまだ理解できませんが、POD を作っておきたいと思います。