Rise 2017 2日目 IPOが間近に迫ったRazerがグローバル化を成功させる秘訣
多くのセッションのなかで、2日目センターステージの最終セッションは注目の集まったものだったと思います。スピーカーはゲーム会社の米レイザーのCEO Min-Liang Tan。この秋に香港市場でIPOとなることが明らかになって話題の企業にもなっています。
Gaming firm Razer seeks Oct HK IPO at up to $5 billion valuation: source
RISE会場は投資家やサポーターを探すIT起業家が多数出展していることもあり、IPOの話はできないものの、いかにしてグローバル企業になったか、がスピーチのテーマでした。
For gamers, by gamersをスローガンとする同社の成長の3つのキーとして挙げられたのは以下のもの
- Do one thing well and repeat
- Stay true to your vision
- It’s always about the people
なぜでしょうか。
1 Do one thing well and repeat
ちょっと成功するのであれば、何度かのうちの1回の成功でもOK、ただし世界展開するようになるまでには、なにかやるたびに成功が求められる。毎回成功できるかどうか一生懸命考えないといけない。これはほんとう、いうは易し行うは難し。
2 Stay true to your vision
これは、いよいよ投資家が現れたという場合のアドバイスだけど、、と前置きしてますが、お金を出してくれる額で選んじゃダメだよ、なにをしたいかを本当に理解してくれるひとを選ばないとだめなんだ、ということ。同社の成功の秘訣は舵を切るときに「これは自分たちのビジョンに当てはまるのか」ということを常に考えて事業展開をしてきたということがある。周辺機器業界からスタートしてソフトに移行し、いまはゲームシステムやゲームPCも開発するかたわら仮想貨幣にも着手。そのすべてが「ゲーマーが必要とするもの」というところを根っこにしているからできたと強調してました。
最後のQAの質問では、「得てして新興企業や起業をする最後に自分たちのビジョンやミッションが定まらないという問題があるけどどう思う?」という質問がでていて、これは苦笑というか、たしかにそうなんだなーという気はしました。いいアイデアがあってもヴィジョンがない会社は継続が難しい。「いろいろあるけど、一番大切なことは、自分自身で会社のビジョンをよく振り返り、しっかり考えることだよ!」と答えてました。
3 It’s always about the people
グローバル化するときにローカライズを徹底的にする。とくに、違う言語を話すところは違うものだと考える、ということを手法としては話してました。グローバルを本社と同じつもりでローラー式にすすめてもうまくいかない。なぜならお客さんは1人1人がちがって、それぞれの人を優先しないといけないから。ビジネスといっても、すべて人が相手なんです。
たいへんいい話。あとCEOがめちゃくちゃポジティブ志向なのに加えて、めっちゃ鍛えててゲーマーぽくなかったです
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しかし、ゲームの仮想通貨ってすごいマージンがおおきな話だなあ。