メッセンジャー ルームの使い方: Facebook Messengerにビデオ会議が追加
Facebook Messenger(一般的にはいまMessenger(メッセンジャー)という名前が使われてます)は、Facebookのユーザー同士でテキストメッセージ、ビデオチャット、音声通話ができるサービスです。今回は、2020年6月に大きなバージョンアップがあり、ビデオ会議の機能が追加されたので、そこも含めて紹介してみましょう。
メッセンジャーの基本的な機能は?
Facebook Messengerは、基本的には、Facebookに登録しているユーザーで、友達になっている同士でメッセージのやりとりができるサービスです。
最初の頃は、テキストメッセージしか使えませんでしたが、グループメッセージ(グループチャット)、そして次第に音声通話、ビデオ通話も可能になって、現在はグループビデオ通話(ビデオ会議)も行えます。
メッセンジャーの利用方法はいくつかあって、
- PCブラウザで、Facebookを開いている状態でメッセージサービスを利用(小さなチャットボックスが開いてテキストがやりとりできます)
- PCブラウザで、messenger.comにブラウザアクセスする…メッセンジャーだけの機能が使えます。Facebookを開かずにメッセージやりとりをしたいときに便利。
- PCアプリ(Mac と Win)でアクセスする…アプリの機能のほうがブラウザ版よりすくなかったりもするのですが、ビデオ会議リリース時にアップデートされました。ブラウザでもとくに問題ありませんがお好みで
- スマホアプリ(messenger)でアクセスする…スマホに入った電話番号から友達を検索する機能もあります。繋がりたくない電話番号まで繋がっちゃうかもしれないので、あまり推奨しませんが…iPhone版とAndroid版。
いろいろな使い方を紹介しているとキリがないのですが、スマホにアプリを入れて使うというのがひとつの主流だと思います。使い方や機能は、テキストをやりとりする分には、LINEアプリやSMSメッセージのようなものと同じようなものです。
iOS版、Android版のそれぞれのメッセンジャーアプリでほとんど同じですが、チャットヘッドというメッセージの相手の顔がホーム画面にフロートしてくるのは、Androidならではです。
また、メッセジャーの中には、Instagramと同じような機能、Facebookストーリーズが表示されています。友達のストーリーズが閲覧できるようになっています。ユーザー名のアイコンの周りが太い線で囲まれていれば、ストーリーズが投稿されている印。
また、スマホ版では、友達とのメッセージとメッセージのリストの間に広告が挿入されていることもあります。PC版にはこれはありません。
Facebook Roomsは参加にFacebookアカウントが要らない
Facebook、Messengerにはこのように以前からビデオチャット機能があったのですが、今回のMessenger Rooms(Messenger ルーム)は何が違うのでしょうか?
一番の特徴は、メッセンジャールームは、Facebookアカウント、Messengerアカウントがなくてもビデオチャットができるということだと思います。
現在でもFacebookユーザーは世界で増え続けていて、2億5千万ユーザーくらいがいるようです。しかし、ケンブリッジ・アナリティカ問題が発覚して以降、Facebookを嫌う人が増えたことも事実です。また、親や上司、親戚など若者が避ける上の世代が多いFacebookのプラットフォームは、10〜20代の若いユーザーが避ける傾向にあります。
ところが、Facebook Roomsは、利用するのにもやはユーザーアカウントが必要ありません。「友達」でなくても、Facebookを使っていなくても、主催者がルームを開いており(=ビデオ会議を開催)、リンクをシェアしてもらえばそのルームに「ジョイン」することができます。
ルームを開くには現在はフェイスブックかメッセージアカウントが必要
参加するにはアカウント不要のルームですが、現在のところ、ルームを主催するには、(ビデオ会議を開くには)、Facebookか、Messengerかどちらかのアカウントが必要です。Messengerだけ使っていれば、Facebookを使っていなくても主催できます。
また、今後、Fb傘下のInstagram、WhatsAppほかのアプリでも同様の機能が導入される予定です。
ルームの管理者には管理権限があって、以下のようなポイントがあるでしょう。
- いったんビデオ会議を開いたあとに人の追加ができるようにしておくこともできるし、参加できないようにルームをロックすることもできます。これは、「ルームを開いた」とお知らせすることでFacebook上の友達に開放通知される場合などや、ゲームなどが始まって中断したくない場合などに便利でしょう
- ルームの開き先は「友達(Facebookフレンド全員)」か、「個別にメッセージで招待」の2つが選択できますが、「個別に招待」→「スキップ」→説明に「リンクで招待をオン」にすれば、Facebookをやってない人も招待可能になります。
- Facebook上でブロックした相手はルームに参加できません。
- ルームをLive配信すると、全公開になります。(おそらくLive閲覧の設定はLive設定に従うので、Facebookアカウントが必要になると思います)
「ルームを作成」を使ってビデオチャットするには
今回は、新機能のビデオ会議の機能について紹介します。
以前からの利用を比較するとほとんど変わりがないのですが、「ルームを作成」という考え方が導入されました。
まず、これを利用する流れを紹介します。
1)1人以上の友達をビデオチャットに招待する、という全体で、「ルームを作成」をクリックします。
2)ルームが作成されたら、リンクをシェアするか、ルームの公開先を指定して友達が入ってくるのを待ちます。
友達にルーム公開すると、Facebook上でしたのように「ルームが開いた」表示に変わります。
または、相手にメッセージでリンクを送付すると、以下のようにボタンが届きます。
3)参加すると、ビデオが繋がります。ここからはほかの&前からのメッセンジャーのビデオチャットと同じです。
面白いところがひとつあって、ルームを作成した主が退出しても、他のユーザーがのこっていると、ルームが停止せずにそのまま存続するようです。数名でビデオチャットをはじめて、開始主が抜けても会話が続けられるということでしょう。
スマートフォンだけの機能
ビデオトーク機能はスマホで利用すると各種のエフェクトが利用できます。ほかのアプリとかもありますが、顔に加工したりするSnapchat的なやつです。PCでは利用できません。
また、Androidではビデオ画面がフロートで前面表示され続けるので、スマホでほかの作業をしながらもチャット画面を閲覧できるようになっています。
FacebookやMessengerアカウントがない人が参加するとき
FacebookやMessengerアカウントがない人が参加するときは、相手に、ルームのリンクを送信します。リンクはランダム発生の長い文字列になっていて、ルームを開く度に変更されます。リンクをクリックすると、アプリやアカウントがなくても、ブラウザでURLが開き、
https://messenger.com/groupcall/xxxxxxxxxxxxxxx
といったURLでビデオチャットが開きます。URLだけでルームに参加する場合、音声とビデオを両方オンいしてないと接続されません。これ、変な人が入ってくる予防かもしれません。
開催時間に制限はありません。何時間でもいまのところ使えるということになっています。
Facebookルームの使い道、用途は?
Facebookルームは、家族、友達、同僚などと複数人であつまっておしゃべりしたいときに便利だと思います。もう少し具体的に使い道を紹介してみます。
家族や友達でスマホ同士で話していたケースから乗り換え
家族や友達など、スマホで話したいときのツールとして乗り換えるのはありだと思います。iPhoneとAndroidでは、FaceTime、Google MeetやGoogle Duoなど、何を使ってビデオ通話をすればいいのかよくわからないというケースがあります。iPhone同士、あるいはiPhoneとMacならFaceTimeが一番楽で安定していて、Wi-Fiがあれば、タダで通話可能です。しかしWindowsやAndroidでは繋がりません。複数人でのビデオ会議も同様で、OS依存すると困るケースが出てくるでしょう。
日本の場合は登録者が年齢を問わずに多いLINE通話でもいいですが、画質が低かったり、LINE電話(電話番号があるデバイス)がないといけないとか、海外の人が使いづらいなどという場合もありますので、そういうのの乗り換えというのも考えられます(使った限り、グループビデオは、画質も音質も高くはない、という印象です。cap してるんじゃないかな)
無料でビデオコールを長時間ホストしたい&Liveしたい
仕事ならまだしも、遊びや趣味で、ビデオ会議(Zoomとか)サービスにホストするための課金をするのはあまりないと思います。Googleも10月になったら一部有料とかになってくる予定ではあるので、いまだれでも使えるといってもセーフティネットサービスがほしい。
そうなると、幅広いデバイスに対応していて、かつ、趣味やエンターテインメントなどで内容をLIVE配信できるとなれば、Insta Liveのステイホーム版とか、Zoomセミナーのステイホーム版(の無料お手軽版)として使うというのもありかと思います。
Facebookが嫌な人を取り込む
私のように毎日facebookを開く、しかも名前と顔が一致しない、名前覚えられない人間にとっては、実名性で顔が見えるサイトに人と情報があつまってくれると、生活が楽です。しかし、使わない人も多い。1対多のビジネスでは広告を出す以外は使いづらく(1対1では使いやすいと思うが、拡散しづらいため)、かつプライバシーとのトレードオフになると考えてしまうと、まあ嫌だなという人もいてしかり。
Facebookとしては、Facebookでなくても自社製品をもっとつかって、もっとコミュニケーションを頻繁にとってもらえばいいのだから(基本は広告モデルだから)、Facebookアカウントがなくていい、というのは面白いと思う。
いまのところまったく[アカウントがなくていい]ビデオ会議(ビデオチャット)サービスは、Zoomくらいでしょう。そして40分制限やセミナータイプではけっこうな課金があるので、有料サービスはだれもが使うとも思えません。
このへんで、Facebookはけっこういい線を突いてるとおもう
ということで、メッセンジャールームを簡単に紹介してみました。ほかにも過去に書いたFacebook の利用、Messengerの利用に関していくつか記事がありますのでご参考まで。