ネイティブの普段の英語をリスニングする
以前に買ったこちらの本でリスニングをボチボチやっています。
難易度は高いがやりがいはある
歯ごたえとしてはかなり硬い(笑)ガチのオーディオが収録されています。インタビューベースに1人についてだいたい3〜5分くらいの生のトークをリスニングします。しょっぱなの1本目からザ・イギリスなアクセントの鉄道話が聞けます。
2本目のインディペンデント・パブのスピーキングはもう、スクリプトを見るまで細部がなにがなんだかでした(笑)。カジュアルな感じでお話していると、単語同士がだいぶん繋がっちゃってるなあという印象。
全部を聞き流すのでも普段聞けない「ふつうの」イギリス英語に耳ならしできてそれだけでもいいかなあと思います。
もうちょっと真面目にリスニングトレーニングとして取り組むときは、オーディオの合間合間にディクテーションクイズが用意されていて、特に聞きづらそうなところをピックアップしてあり、そこを一言一句聞き取るエクササイズがよい練習になります。本の中では穴埋めになっており、さらに速度も落としたオーディオが出るので初めてでもトライしやすくなっていますが、電車の中で聞くときは、オーディオだけでの聞き取りになるので抜き出したフレーズ丸ごと再現できるかのトレーニングになり、またこれが電車の中で立ってるときなどは手持ちぶさたでだいぶんヒマだったりするので、諦めずに繰り返すことができ、それがいいなと思っています。どうしても聞き取れないことが当然あるので、あとで家で復習しないとまずいんですが…(苦笑)
スピーカーの傾向としては話慣れている人が多い
「リアルなイギリス英語」ということですが、スピーカーに2つの傾向があり、1つのは広報やガイドなどの人前できちんと話しをして説明するのが仕事の方が多い。一部はもっと普通のインタビューのように話をされている感じのものがあります。ガイドのような話慣れている人の傾向は、まず話す内容が練られているので情報が凝縮されていると思います。その分、一部が分からないことで話の続きを見失うことがありますね(出てきた名前やら事件がわからないなど)。もうひとつもガイドの特性と同じですが、インタラクションがなく一方通行でがーっと来るので勘でなくきちんと話を聞かないといけないということ。
学校のレクチャも一方通行なので、わからなくなると、うわああっとなります。しかも、よく言われる話ですが、大学の先生は喋りのプロじゃないので人によっては変な話し方だったりモゴモゴしている人も居ます。むしろツアーガイドさんより聞きづらい場合もあるかもしれません。そういう場でこれから(現在?)英語を聞き取っていかないとならないという人には、よい訓練になると思います。私もなんで話がわからなくなるのかって、こういうのを聞いていると、基本単語はわかってるよと思っていても、情報がボコっと欠落する瞬間があるんだなーと実感します。
シーンが豊富
インタビューが行われているシーンが豊富で、語彙的にも環境的にも聞いているだけで幅広い体験ができると思います。もちろん一般人までは行きませんが、5日程度の旅行ではなかなか味わえないことや場所で担当者から直接話を聞けるというのは、著者のようなプロの方々でないとできないので、そういう場所へおじゃましている感もよいです。
あとシーンという意味では音。インタビューはスタジオ録音ではありません。ものによって差がありますが、もろに隣にいる人やお店の環境音などが入っています。これは録音物としては厳しいのですが、よく考えてみると(いやよく考えなくても)、環境音というのは普段の生活のリスニングでは必ず入っているので、この程度で「聞こえなくなる」のはまずいんですよね。私はまあノイズに弱いほうなのでちょっとノイズリダクションの補正かかってるものもあるかな〜と思いつつも、実際、取材などの現場においては録音した音源が役立たないということが多いのも思い出しました。
たとえばエクスポなんかに行ってワーッとしているなかでプレゼンを聞いてたりしますよね。録音しておけばあとでチェックできるかなと思うんですが、実際に聞き返すと騒音がすごすぎてほとんど聴き取れない。反響してるホールとかで声の細い人や、やけに低い人がお話されたときもやっぱり聴き取れない。もうなのでリスニングはどんな環境でもやっておく必要はあるんだ、と。そういう意味でこれは本番と同じリアルな音源だと思って使うと決めるといいと思います。
スクリプトがあるので、レベル的には「多聴多読やEnglish Journalの素材はよく聞いている」とか「BBCの英語ニュースばかりではなあ」という人にはちょうどよいのではないかしらと思います。