社会人向けインターナショナル・サマーコース:英語で学ぶケンブリッジ大の夏休み

去年の夏に、Cambridge International Summer Course(ケンブリッジ・インターナショナル・サマーコース)の中のShakespeare コースに出席しました。

University of Cambridge (ケンブリッジ大学)の提供しているインターナショナルかつ生涯教育(Continuing Education)向けのコースというのがあって、ケンブリッジのカレッジの寮に滞在して(宿が別にあれば滞在しなくてもよい)、1週間〜長くて1か月くらい、授業を受けながらケンブリッジで過ごせるというもの。じつは昨年行く前に検索しても、1つしか日本語のブログがひっかからなかったので、自分のように検索している人が居るかも…と思って、じつにいまさらなんだけど、ちょっと書いてみることにしました。

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「ケンブリッジ」「サマーコース/サマースクール」でふつうにウェブ検索するとわんさかと広告が出てきます。なかには「ケンブリッジに短期留学!」とあったので見てみたら、ケンブリッジの少し郊外にある語学学校の留学でした^^ なんかそれはちょっと違う(笑)
ケンブリッジ大学のカレッジは夏休みの間中、寮を学生から明け渡させます。そして教室も空っぽになるので、そこにいろいろな会社や学校と提携し企画した「ケンブリッジ」冠のサマーコースが夏中開催されています。それらの数々のサマーコースはほとんどは若年層向けで、だいたいは塾や私立学校との協業であったり、英語力アップのためのコースで、価格も高めというのが定説ですが(それを「fake」とかケンブリッジの名前借りいう人もいう。まったく同じことはOxfordにも言えます)。
それ以外にケンブリッジの大学の「生涯学習セクション」( Institute of Continuing Education – University of Cambridge)で毎年行われているのが私の行ったサマーコースで、下は18歳、上は80歳くらいまでの方が参加されています。これは研究者向けのコースではありませんが、各コースのオーガナイザーはケンブリッジの教授で、みなさんうちでやるんだからと、権威のある先生に講義してもらうことに命かけてるそう。^^;  参加社の中でボリュームが多いのはやはり各国の大学生ではあるのですが、私がお会いした中には80くらい???なイギリス人男性の方や、60代後半で足かけ10年以上来ているという日本人の女性の方がいらっしゃいました。定番のコースが「シェークスピア」「中世史」「文学」「科学」「クリエイティブライティング」「法律」みたいな感じで各2週間から4週間で開催されます。複数のコースを取ることも(かぶってなければ)もちろん可能です。学生はトピックが豊富なので「Interdiciplinary」コースを取る人も多い。

参加者の内訳国の写真が出てきたので張っておきます。

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矢印がついているのは、エジプトが初だったらしい。日本人では英語の先生をされてる方や、大学生の方に会いました。あと帰国で日本の大学に英語入学(PEAKか?)した学生さんもいたなあ。ICUとか一橋とかでは学校で推奨されてたり、レポートを書くと単位交換があるようです。総勢6~8人にお会いしたので予想より多かった。それでも全体の3〜5%くらいかな?

一日の流れはこんな感じ。

7時半〜 朝ごはんがホールでサーブされる
8時45分 ホームルームみたいのや特別レクチャがある場合20〜30分
9時15分 1限目(90分)
11時過ぎ 小ホールでゲストレクチャ
12時半  自由にお昼
13時45分 2限目(90分)
16時   自由時間
19時   夕ご飯がホールでサーブされる
20時半  夜のレクチャ

記憶があやしいですが、だいたいこんな感じ。


学校大好きな人には天国みたいな場所です。昼の1時間くらいと午後の授業とご飯の前をのぞいてほとんどレクチャか授業が提供されるので、飽きることはありません。問題は内容に英語力がついて行けるかで^^; レクチャは私には難しかった〜。(オックスブリッジ弁の先生が詩を読み上げているのをアメリカからきたご婦人方がうっとりして聞いている時とか…。もちろん音だけ聞いていてもきれいなんですけれど…)

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ちなみにオックスフォードのサマーコースに行ったことがある人は「向こうはすごい授業が少なくて空き時間ばかりなので出戻ってきた」って言ってましたので、だいぶん雰囲気が違うらしい。

学内の雰囲気はコンペティションの写真が公開されてますが、とてもきれいなところですよね…きれいでしずかで涼しいです。天気も気温もちょうどよくて緑がたくさんあって…(野外劇の前に限って雨が降ったけど)。3年通った女性は「boringなところよね!」と言ってましたが…。環境のついでにいえば、宿は新旧での差が激しい。きれいなところから先に埋まるらしく、常連の方によれば、クラスの登録より先に部屋を押さえるほうが重要なのだとか。

参加したシェークスピアコースには、「強者」がたくさんいらっしゃってました。まず、シェークスピアだからか、インターナショナル・コースとはいえ、英語ネイティブ人口がけっこう多かった。あと「それはどうやって持ってきたの?」というバイブルより大きな本を持ち歩いてる人が数人いらして、どうもシェークスピア全集?(全部入ってるの??)だったらしい。そんなシェークスピア読書歴ン十年みたいな生徒さんと、ンン十年みたいな先生とでディスカッションされているのを聞く…みたいなンンンという感じのクラスもあれば、朗読(演技)のように肉体も使えるクラスもあって、こちらは部活みたいで面白かったなあ。先生優しいし。

リハーサルコースのおさらい会として小ホールで台詞を読む会があったのだけれど、インド人の男の子が、最後にたしか、お気に召すままのロザリンド(劇中男装をしていたヒロイン)のエピローグを暗唱して、それが妙に高めの声でやわらかく聞こえて、大変よかったなあ(その子は、アメリカに留学中らしんだけれど、若い女の子に声をかけてはいちいち玉砕するというのを見ていて、やっぱり言葉使いって重要よねと思ってたんだけれど)。

もちろんほかのクラスの人の演技もすごかったけど。いま思い出しても演技コースの人はいろいろ面白い。やらなくていいのに「マクベス」の一節やるために食堂からいちごジャムとナイフ2本、盗ってきたりとか…

スクール受講生は、ケンブリッジプレスのショップで、ケンブリッジ出版の本が15%オフくらいで買えたり、この季節はあちこちでシェイクスピアの野外劇をやってたり、あと学内のパブや学外のパブでお友達になったひととちょっと飲んだりして過ごせます。ソーシャルな面ではアメリカ人をふくめてキャーキャー言う人はほぼいない環境で^^;、全体にシャイな雰囲気が漂っていた。と、思ったのは私だけかどうかはわかんないけど。コースの最後の夜は、やっぱりパブで飲むんだけれどそのとき初めて会った人もいたなあ…。

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コースの申し込みはオンラインでできるので、お金と英語能力証明書があってタイミングさえ逃さなければ、18歳以上の人は誰でも参加可能です。一応英語力証明のボトムがあることもあり、このコースは留学あっせん会社などの仲介は受け付けておらず、個人で申し込む必要があります。

受講の申し込みに関しては難しいことはないですが、入国VISAの準備のほうがちょっと心配でした。現在、日本からTier4 発行をする学校へいって授業を受けるときは、短期留学VISAを取得する必要があります(Short-Term Study Visa)。このVISAも、望めば日本国内で申請して事前にとれるらしいのですが、日本で取ると時間もお金もかかってパスポートもしばらく手放さないとならず不便。基本的には入国時のイミグレで「Short Term Study Visaをください」っていえば6か月までのVISAがもらえて、お金がかからないということなので、そのようにしました。一応VISA取得時に必要そうな書類はすべてそろえて出かけましたが(写真のサイズとか表情まで確認して、銀行残金証明書も…れど)、幸い、一切提出は求められず。これはケースバイケースなので、ほんとうになんとも言えないみたいです(そういえば、ほかの人がどうだったか聞けばよかったな…。すっかり忘れていた)。

きっとあの人やあの人は今年も、行くんだろうなあ…。また行けたらいいなー。

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