緊デジ(デジタル出版機構)に電子書籍の変換を頼むと、損なの?
「緊デジに電子書籍変換を頼むと損なの?」
だって、1つ会社があいだに入るんだから、当然、お金がそこで取られるんでしょう?
というような質問を先日受けました。
すみません、そのときに勉強不足でちゃんと答えられなかったんですが、
答えは
「ノー!」です。
出版社は、書籍の電子書籍への変換・委託販売をデジタル出版機構に一任することで、金銭的には得をする仕組みになっています。次のようになっています。
上の「出版社の負担について」の図をかんたんに解説すると、左の「直接申請」は出版デジタル機構でデータを作成してそれを出版社が受け取り、自分で配信ルートを管理する場合。右の「代行申請」は緊デジでデータを作成してそれを緊デジに納め、JPOに一括で配信流通まで委託する場合。
左でわかるように、掛かった制作費の半分(消費税は自己負担)は、現在なら緊デジならではの、国からの補助金でまかなえます。
さらに、右のように、配信流通もまかせる場合はコンテンツの増加が確約されることもあり、制作費も出版デジタル機構が立て替えることになっているので、わずか消費税だけを負担します。つまり、緊デジに書籍の電子化と配信を依頼すれば、ほとんどお金をかけずに自社の本の電子化を進めあれます。
ポイントは、販売の流通まで一挙にまかせてしまうことです。
じゃあその「制作費(本体)」の部分はいくら?となりますが これはこちらで掲載されてます。http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1205/09/news073.html
これを見る限り1冊300~1000円程度は消費税分のコストが必要で、ゼロ円にはならないですけれど、まあ誰かが作ることを考えたら、お得なわけです。
と、ひとまず、タイトルの件について触れてみました。
ではまたの機会に。