「シリコンバレー式 自分を変える 最強の食事」感想 : The Bulletproof Diet

The Bulletproof Diet「シリコンバレー式 自分を変える 最強の食事」
という本がアマゾンで人気だったので読んでみました。ここでは感想と、最強の食事の主な内容をまとめました。バターコーヒーのレシピは書いてません。

著者はDace Asprey、シリコンバレーのお金持ちらしいです。  bulletproof っていうのは弾丸よけのジャケット?、最強のというのはそのあたりから来ているのか、はたまた速攻で効果がでるということでしょうか。あるいは、男性なら弾丸ジャケットみたいにムキムキになれるってこと?(^^;)

この本、日本のダイエット本と違うのは猛烈に長いことです。本編340P、付録19P。長い…最初のほうはかなり読みにくかったのですが、後半は食材の話などがメインなので進みやすくなります。最新の科学を適用した「バイオハック」がいかに行われるかが一般人にはわからないので、そこがすごく読んでいてもつらいところでしたが、アレルギー食品を避ける、「よい」食材を選ぶ、「カロリー制限しない」、というようなことがメインなので、内容としては共感するところが多かったです。

シリコンバレー式ダイエットのポイント

  • 脂肪・たんぱく質・糖質の三大栄養素のうち、「脂肪」に重点をおくダイエット。脂モノ食べてイイ! 
  • 脂のうち推奨は「飽和脂肪酸」がベスト、「一価不飽和脂肪酸」はベター。不飽和脂肪酸ではω3の油がマスト、ω9はそこそこになど。
  • よい脂の代表はグラスフェッドの牛のミルクから造ったバター(グルメなどで有名なブランドはだいたいこれにあたるようです)

    …>飽和脂肪酸はよく、血管がドロドロに…、コレステロール値が心配、肥満の原因に…と言われるものでもあり、たとえばラードとか牛肉・豚肉などの脂だと思います。なのでここが一番、ほかのダイエットと違うところでしょう。シリコンバレー式ダイエットは、肉の脂オシダイエットである。と言える。

  • 食べてよい脂や肉の種類に慎重。「草を食べて育てた肉であること(オーガニック、牧草のみで育った肉はグラスフェッドというそうですが、日本ではあまり言われてませんよね)」「牛、ラムがベスト、豚がベター、鶏は推奨しない(他の肉よりω6率が高いからだそうです)」
  • 野菜もたくさん食べる。いろいろ書いてあるけれど、最強リストを見る限り、「アレルギーを避ける」「ナス科は慎重に」「糖分の高い野菜は率先して摂らない」「緑黄色野菜を摂る」「あくが強いものに火を通す」というふうに読めるのでかなり常識的な内容だと思う
  • 乳製品は低温殺菌や平均化をされているので栄養が少ないとのこと(天然のものならよいのかもしれません)。ただし日本では乳製品の消費があまり高くないので、アメリカでどうこういって人がインパクトを受けるのとは程度が違うでしょう。
  • 大豆を避ける。その理由のもっとも大きなところが、タンパク源そのものとして問題というよりも、アメリカでは遺伝子組み換えの大豆使用の表記義務がないことがあげられている
  • 「添加物」「加工製品」はなるべく避ける。ゼロカロリーなどに含まれる添加物の一部にも懐疑的だそう(キシリトール、エリスリトール、ステビア、ソルビトール、マルチトールはOKだそうです。本書内に詳細あり)
  • ちなみに炭水化物は少しで。女性や子供はぜったいとるべきとありますが、グルテン、トウモロコシなども避けたい食物のほうに入っているのであまり選択肢がないような。(著者は食べてないと思うけど……米ですか? カボチャ、サツマイモ、ニンジン、白米、タロイモなどらしい)。もっとも避けるのは非オーガニックのアメリカのトウモロコシですって。「カビ毒性を高める遺伝子組み換え技術と除草剤ラウンドアップのせいで、カビ汚染が最もひどい食物になっている」そうで、なんだかこわい;;
  • カビているものを食べてはいけない。そもそも毎日でも飲むことをすすめる代謝や集中力をあげて身体の脂肪を燃やすスイッチになるコーヒー、ナッツなどでカビているものが体調を悪化させると強調しているが、そのカビは見たり食べても確認できない。著者のサイトで確認済みの商品を購入できるらしい…どちらにせよ、ピーナッツはそれ以外のナッツと違い炎症を起こしやすいのでおすすめできないそう。たしかに、ナッツチョコレートってニキビの元だったりしますもんね。。あと、古い調味料も危険だそうです。

だいたいこんな感じだと思います。よい脂が摂れて、良質のたんぱく質も同時に摂れるということで、オーガニック系の良い肉をレア目で食べつつ、ゆでた野菜が中心になるダイエットだと思うんですね。

メリット

食べて良いものの幅が広く、とくに肉や脂などの本能的に「食べたい!」「うまそう!」といったものを食べて良いというところが、魅力ではないでしょうか。味付けは一般に言われている健康食の食塩よりすこし多めで天然のものを使うような味を指すようです。

お酒も蒸留酒を甘いカクテルにしないでのむならOK。いろいろ書いてあるけれど、糖分が多いものは推奨されていないので、一般の「太らないお酒」と認識は近い。

自分はすでにあまり食べないので忘れてたけど、ジャンク菓子はやっぱりだめなわけで…。集中してダイエット中の場合、一部のフルーツはOKだけれど、小麦NGだとかなりのお菓子に否定的ではある。チョコレートパウダーをまぶしたバターはいかが?とのことです(*・ω・)

デメリット

食材にこだわるとコストがかかる。特に日本のコストは肉がどうかは気になるところ。「ガマンせずに、空腹を感じず痩せる」ことにこだわるとすれば、けっこう量が必要そうです。オーガニック野菜も高いですしねー。ただ最低限の気遣いで、新鮮な食物、野菜をおおめに摂る(とくに産地の近い国産のものとか)のはよいのではないかと思いますが。

また、調理法に生(一部の野菜を除く)をベストとして、かるくゆでる、蒸すがベターとされており、揚げる、焼く(焦げができる)、電子レンジ調理がリスキーとされているところが食事のバリエーションを下げそうでちょっと気になった。

最後に、この本が(で)有名になったダイエット食に「バターコーヒー(翻訳書ではレシピが載っている完全無欠コーヒー)」っていうのがあって、朝1杯飲んで、2時まで何も食べないで健康的なランチを2時に食べ、夕食は昼摂らないかわり糖質をとる、っていう基本の流れが紹介されています。なんでカラダにいいからってバター(やココナッツオイル)をコーヒーに入れて一緒に飲まないとならないのかなあ 別に食べる方法ないのかしら^^; どうもバターチャイみたいなのに影響されているだしいんだけど。

グランフェルマージュ バイオ・グラスフェッドバター 無塩 250g


並行輸入ではご本家のコーヒー豆もあるみたい。
以上、140キロの巨漢ではないので、私が試して効果がでるかわかりませんが、食材についてはちょっと試してみたいと思った一冊でした。感想でした。
 

余談ですが、著書『運動指導者が断言! ダイエットは運動1割、食事9割 [決定版]
』がロングセラーになっている森拓郎さんも、じつは最近バター食が推奨らしいです。

  

既刊電子書籍のお知らせ