手数料が低めで外貨現金(キャッシュ)が引き出せるマネパカード使ってみた
イギリスに旅行したとき、現金しか受け付けない格安の宿があり、そのためにかなりの現金が必要だったので、手数料が低めで外貨が利用可能になるマネパカードというのを作ってみました。
マネパカードとはこれです。
マネパカード——日本最安海外トラベルプリペイドカード
概要: 口座に円を振り込んでおけば(先払い)、好みのタイミングで米ドル/ユーロ/豪ドル/香港ドル/ポンドの5通貨に両替でき、チャージした金額だけを現地通貨・ショッピングで利用できるようになるプリペイドカード。
ショッピングはさておき、旅行者が外貨入手するといえば、①現地もしくは日本で現金から現金への両替、②クレジットカードやデビットカード(※)のキャッシング、③日本の銀行口座から現金通貨を引き出し(これなんていうサービス?)、④トラベラーズチェックを現金代わりに使うか、購入しておいたチェックを銀行などで両替になると思います。このなかで一番手数料が安いのは②のクレジットカードのキャッシングです。いろんな便利なサイトなどで調べてみましたがまあドルでもないし、持ち運びも大変ですから現金⇔現金は非現実的ですし、③はすごく手数料が高い。とくにCITIbankは最高値。④はAmexのが一番オトクだったそうですが、もう日本では新規にTC買えないそうです…。
で、このプリペイトカードは、すでにお金を口座に入れた分だけ使えるので使い勝手はトラベラーズチェックやデビットカードに近い感覚で使えます。口座に入れたといっても、「チャージ」完了するまでは引き出せないので、紛失が不安な場合は少額ずつチャージすれば安心です。さらに、手数料などは②のキャッシュカードよりもオトクとのこと。
ほかの方法に比べてマネパカードが有利だと思った点は、以下です。
1)有利なタイミングで両替すればオトク
両替のタイミングを自分で選べることだと思います。ポンドはなんだか値動きが大きいので、1年間のうちに10%以上も変動してるうえ、7-8月だけでも5-7%ほどの動きがありました。両替タイミングさえ良ければ、日本で消費税8%で払ってる以上の節約が見込めるような気がしたのです(まあ、タイミングが難しいんですけれど)。
2) 為替にリアルタイムで売値/買値が確認できレートが有利、その他の両替手数料などがほぼ無料
クレジットカードで現金を引き出す際の「換金レート」は、ドルの場合は、当日の為替値+規定の手数料をオンした換金レートが適用されるそうですが、これがポンドになると、ポンド⇔ドルの為替をベースにさらに後日データが到着した日の為替で⇔円に換金するそうで(VISA系のクレジットカード会社のサポートにて電話で確認)、ドルより不利かもしれないし有利かもしれないけどなんとも言えないんだそうです。
VISAのレート計算サイトをみて比較してみると、
マネパカードの場合は @194.914円
レート自体は、VISAのほうが有利でした。しかし、キャッシングは年利18%(15%の場合も)の利子がかかるので25~50日前後で返済になるとして、ざっくり1.23〜2.7%くらいの利子がかかってくる。35日として1.8%を加算するとなるととたんに197.67円程度という計算になってしまいます。
と考えると、基本的にやはり、利子がないマネパカードのほうがオトクです。
マネパカードは銀行ATMでの取引手数料がかかるだけなので(キャッシングでもかかると思います)、決済やらオンラインの両替システム利用に手数料はかかりません。もちろん手数料は、ある程度、換金レートに反映されていると思いますが、上記のように基本的には最安手数料です。
3) 海外ショッピングもクレジットカードでかかる換金手数料がない
一般的に海外での買い物(ショッピング)は1.6%程度の手数料が上乗せされた換金レートが適用されるので、外国での買い物は実際のレートより少し高めの金額を払うことになります。もちろん両替手数料を考えるとクレジットカードで買うほうが、現金で買うよりは一般的に安くすみます。マネパカードは換金手数料がないので、ショッピングもやはり同じ日のレートを適用するなら、マネパカードがオトクです。
※デビットカードはプリペイドと同じで、相手に即時入金しますから、イギリスでは「デビットカードの場合はクレジットカード払いよりも割引します」というサイトもありました。が、試したところ日本のデビットカードはうまく認識されずクレジットカード扱いになりました。(それに余談ですが、私の持っている日本銀行系のデビットカードは仮の換金レートが引き落とされたあと、調整金額が月末や週末など?一定の値動きがあると出入りする仕組みのようで、トータルで損はしてないと引かれる金額が大きいので、なんとなく、使っていてトクした!という感じはあまりなかった。)
一方で、このカードのデメリットはなんといっても、為替を予想できないことです。また借金ではなく先払いなので、2ヶ月後に引き落としになるほうがいい、という場合は不利でしょう。
またプリペイドのため、お金を使うときや銀行から引き出す日のレートではなく、あらかじめ自分で両替することを選んだ日時のレートが適用されます(円を入金しておいて、両替のタイミングを選べます)。お金が必要になったので使う前日に両替したが、翌日になって為替暴落していても、その恩恵はうけられない。あとは日本の営業時間に多少左右されるので週末によいレートになっても日本が営業時間外だと週明けくらいまで待たねばならず週明け朝になるとだいたい値が戻ったりするので日曜日の夜にチェックしたりするのはタイミング的にツライなと思った。
両替につかう画面はこんな感じです。
逆にデメリットを受け入れて、毎日こまめに値下がりするのをチェックしておくことはできます。営業時間をのぞけばリアルタイムで両替できるので 日本からのお友達と「電車の中で為替チェックして暴落していたあのとき、電車を降りてでも両替しておけば…(数日だけ10円=5%くらい下がったときがありまして)」と話していたものです。
また、このカード日本ではクレジットカードとしては、使えません(何にも使えません…)。あと、少しずつ両替できるメリットを活かして少ししかお金を両替していないと、ウッカリ残金不足のことが多発します(苦笑)。クレジットカード(マスター)の体裁なので、決済時にお店でエラーが出ても、ただのエラーとしてレスポンスがきますから、そこは外人らしく「あら、日本のカード、けっこうエラーが多いのね」みたいにしてささっとサブで用意しておいたクレジットカードを差し出します。あとで念のため調べるとだいたい残金不足なのですが。もちろん、VISAが一番優勢なので、マスターが使えない会社もあります。
以上、細かい話でとても疲れますが、もともとマネーパートナーズってFXの会社らしいのでFX口座と連動するそうで、なんと、通常日本の銀行ではできない、外貨をそのままカードの口座に移し替えて使うということもできるようになってるそうです。FX好きの人や為替に興味ある人は、数%のオトク云々以前に、ちょっと持っていても面白いかもしれません。
この記事、アフィリエイトにしてしかるべきなのにそうじゃない。
でもまあ、レートもばかにならないですが、お買い物をひとつ諦めるとはるかに節約になるのは確かですね。