Rise 2017 1日目 AIが保険選択や自動車の修理料金を提案? 平安保険
RISE 2017 1日目のなかで、一番興味を持ったのは、中国保険会社、中国平安保険会社のAIを活用したソリューションのお話。
平安保険の凄さはこんな記事で紹介されています。
中国Fintech、平安保険の野望-中国保険市場の最新動向(21)
紹介されたのは保険業務に応用されているFintech、AIの内容。
Fintech, if it doesn’t kill you,
Makes you stronger
Ericson Chan(ping an technology)
平安保険のインキュベーターであるPing an technologyでは、顧客業務にAI、音声認識や顔認識をサービス内容の向上に役立てているとのこと。
例えば顔認識は、顧客認証に使われます。保険会社が一番重要なのは、顧客が誰か、相手をよく知ることが重要だからということ。実際現在顔認識の正確性は世界一を誇るレベルに。どんな人かわかれば何を必要としているかよくわかるから。逆に、顧客も自分の名前や契約番号やパスワードを何度も打ち込む必要がなくなります。
また、例えばシナリオ利用。車に普段乗っている顧客のある日の運転行動を、「朝、子供を学校に送ってから出社しなければならないため、ちょっとスピードを出しすぎましたね。本日の走行距離は20キロでした。」といった具合に評価。自動車保険を購入する顧客に対して、こんなふうにドライバーの行動分析のレポートを出すことで、ドライバのスキルと安全性を働きかけるようなこともできますし、どんな保険に入っておけばいいかもアドバイスします。これはAIの活用例。ただ、プライバシーの面からみると、いろいろよく分かられるのはちょっと怖いかもしれませんが。
またAIは、生命保険や傷害保険の場合は、どんな病気になる可能性があるかなど、未来予測活用もしています。こう考えると保険業界はもっともAIが使える分野のひとつだなー、どうせ掛け捨てもあるし、、、と思ってしまいますが、日本の保険会社も似たような例がでているでしょうか。
身近なところで面白いのは、修理診断のアプリ化。クルマが故障したり、ぶつけた場合にも、写真をアップロードしてダメージのレベルや修理額を受け取れるそうアプリがある。自動車が台風で結構壊れる中国では、かなりニーズがあるとのこと。
これは想像だけど、中国は広いこともあってなんでもかんでもオンラインでできればそのほうがいいということもあるようで、クルマもオンラインで買う人が結構いるのだから、クルマの保険加入はもちろん、診断も遠隔で確実にできるニーズが日本なんかより遥かに進んでそう。
平安自動車保険のサイトを見ると、見積もりはオンラインの質問に答えるだけで5分で完了、書類は一切いりませんと手続きはきわめてシンプルでスピーディさが強調されている。実際にスピーディであることは重要で、ping an technologyのアプリ自体、平均2週間程度で開発し、1ヶ月以内にリリースするようになっているとのこと。
たくさんの実例とともに、いろいろ活気を感じたプレゼンでした!