メモ:iPhoneの読み上げは多国語対応
Macの読み上げ(後述ですが当然iOSも)は、けっこう前から読み上げ機能がありますが、しかしなんかまだ日本語が下手。Siriが搭載されていますが、読み上げエンジンは、Siriよりはぎこちない気がするんですね。私はいまだにDTalkerのTakashiさんのほうが上手だなと思ってます(辞書の違いなのだろうか、大幅には違いがないけれど、OSの読み上げのほうが疲れる)。しかしOSが対応してしまえば、有料のサードパーティソフトはあまり使われないでしょうし、Mac版のバージョンアップの気配はなく残念です。
日本語の音声データベースは、Siriと読み上げで別物なのだろうか。早く、Siri本を読んで? を実現してほしいな。
ここでMac上の読み上げの概要について紹介しておきますと、
システム環境設定→アクセシビリティ→スピーチの項目を開きます。「システムの声」が選べます。
データベースは言語ごとに異なります。日本語は男性女性の1つずつです。アメリカ英語はもっと複数の人がいますね。
あとはウェブページなど、読み上げに対応しているソフトウェア上で右クリックして「スピーチ」→「読み上げを開始」します。
対応してない場合は対応ソフトにテキストをコピペしてください。そして、この場合、日本語の読み上げはほかの言語があまりよくきません。英語は日本語風に棒読み(単語レベルに限界あり)してくれるのですが、ほんと棒読み。逆に英語の読み上げを選択して日本語の記事で読み上げすると数字だけ読まれます(笑)。
そして、iPhoneなどのiOSですが、デフォルトで対応です。文字列を選択して[読み上げ(Speak)]をタップすると、選択範囲を読み上げてくれます。多言語対応ということなのか、セッティングに関わらず、言語に対応された読み上げエンジンが選ばれます。下のように英語混じりの文章は違う声で代わる代わる読みます(ちょっと可笑しいけど)。
iPhoneの「読み上げ」はデフォルトでオンになっていると思うので、すぐに試してもらえると思うけれど、[設定]→[一般]→[アクセシビリティ]→[スピーチ]から設定が行えます。いま見たら、「読みかた」があったので間違った読み上げを修正することもできそうだ。これが共有されたらいい具合にクラウド辞書ができそうですけれどね…。
余談:じつは「行った(いった)」と「行った(おこなった)」は、昔の日本語では「な」が送り仮名にはいり、後者にはWindows IMEではこれ、入れてきますけど、ことえりとかATOKはたぶん外してきます。校正でもほぼ外します。しかし外すと合成エンジンは大分賢いAIとか入ってないと区別できないよねえ。アレクサはどうなのかな…
余談2:読み上げで言語が混在する件は笑うだけですみますけれど、実際に1つのOS上で複数の言語にいかに対応するかというのは、言語学習者にとっても、他言語話者にとってもすごく重要なトピック。以前はiBookなどで辞書を選んだときや、HTMLのヘッダーにある言語の辞書が表示されてしまう現象(英語の本を読んでいると、英文辞書しか表示されないということです)があったので、それだと「他言語を学びたい場合は使えない」ということになる。いまでは辞書は選べるので問題ないけれど、アクセシビリティに関わる読み上げでPC の OSは単一言語で動作しているのに対してスマートフォンでは一早く多言語に対応しているのには、開発の優先順序というものを考えさせられる。
言葉が「声」である限りはきちんと読み、聞かないと通じないわけで。日本語のバンド名とかアプリ名とかいろいろ「多言語では処理しきれない」問題はある。だからいまはプレファレンスで「話せる言語をすべて選んでください」というオプションが必要になっているのかも。
#ただ、旅行などで余所に出かけたときは聞きたくない言語は「話せないふり」をしてみたい。