WISEは海外旅行にほんとうに便利なのか?
フランスに数日行ってきまして、インドではあまり使わなかったWiseをもっと使ってみようと思ったので使用感をまとめました。

Wiseとは?
海外送金に強いサービスです。ロンドンに本社があり、ロンドン市場に上場済みの企業です。10年くらい前まではTransferWiseという名称でもっとも手数料が安い海外送金として有名になりましたが、いまでは、クレジットカードサービスに代わるような海外為替サービスとして利用されています。
手数料が安い理由としては、他の通貨へ送金する際に、銀行のように送金を実際に行うのではなく、それぞれの通貨でプールされているお金をマッチングすることで送金を完了させているということ。
2025年末現在、ユーロが円に対して急騰しておりまして、(ユーロはドルに対しても上がっていると聞きますが日本ではドルにも弱いのでわかりづらい)多少でも為替レートがよくなるユーロへの換金方法を考えていて、やっぱりWiseに軍配があがりました。
Wiseどのくらいお得?
たとえば、11月21日に、400ユーロを為替購入していたのですが、その際かかったコストが72,652円
完了日時 11月21日 19:06
受取額 72,652 JPY
両替先 400 EUR
為替レート 1 EUR = 180.475 JPY
Wiseの手数料 462 JPY
手数料が0.5%ほどかかるようなのですが、それを含めても1EURの為替は181.63円で済みました。
自動換金予約ができるので178円くらいで替えられないかと思ってたいのですが、まったく無理で、出国日に向けてどんどんユーロが上がっていってしまいました。
参考まで、上野のとあるショップで11/28日に現金でエクスチェンジを行った場合は、1EUR=186.10円だったようです。現金とはいえ、4.5円の開きは大きかったですね。
Visaカードのレートがエグい
クレジットカードを使う際、海外ショッピングではその日のクレジットカードの所定の為替レート(実際の為替とに上乗せ分がある)が採用されます。決済が楽という意味ではクレジットカードではVisaがヨーロッパでは使いやすいのですが、それなりに上乗せ分があります。
まず参考までに11/21〜12/4のEUR/円のレートを調べてみました。もっとも安値でも179.71円、高値では181.46円で2円弱の開きがあったようですね。でもだいたい180円後半から181円前半という感じ。

使ったクレジットカードの利用履歴を見てみると次のようでした。

イメージでは2〜3円くらい増えるかなーという感じだったのですが、実際には1ユーロについて実際の為替レートより6〜7円くらい乗ってるんですね(TTS/TTBではありません)。三井住友VISAカードなんですが、海外事務手数料が3.63%載るからということか。安いときに現金で替えてたらクレカと差が出なかったかも。
Wiseを海外でクレカとして使うなら事前にデビットカードを発行しておきたい
こんなに差が出るなら、旅行中ならWise一択でいいのではないか? と一瞬思ったんですが、これがなかなかそうもいかず。Wiseは現在のところ、日本で口座を開いてしまうとGoogle PayやApple Payを利用することができません。Google Payはこちらの国、Apple Payはこちらの国で発行されていれば使えるそうです。でも身分証明とか必要なので、いきなり他国に旅行中に口座開設できるか?はわかりません。留学生とかなら大丈夫なのかな。
スマホで払おうとするとほかに「QRで払う」というオプションがあるのですが、「PayNow QR」というのが対応で表示されて、それはシンガポールのサービスらしいんですね。なので、ヨーロッパではまったく使えません。
ということで、Wiseはスマホ単体ではオンライン決済や海外送金しかできず、現地でのお買い物にはフィジカルのデビットカードが必須になります。このカードは1,200円の発行料がかかりはしますが、Wise内のキャッシュはレートがよい時をみはらかって両替しておくと有利ですし、デビットカードで決済しても、一般のクレジットカードのように決済日のレートが採用されたり海外決済手数料が載ることはありませんので使っていくほどお得が上回るでしょう。なお、両替をしていなくてデビットカードが現地通貨で不足だったときには、もっとも有利な別に残っている通貨が自動両替されるんだそうな。あちこち行っている人には便利ですね。

Wiseデビットカードのブランドはマスターになりますので、これもだいたいどこの国でも使えると思います。ひとつ注意点としては、アプリを使ってカードの承認や利用範囲を細かく設定できるようになっているため、例えばスキミングされやすい「磁気スワイプによる支払」「オンライン決済」などを利用不可に設定することができます。しかし、実際にはタクシーで磁気支払だったりしたみたいで、エラーが出てしまいその場では使えませんでした。オンライン決済も、じつは現地でも入場チケットの前売りや交通券購入などで使うことも多く、オフになっててあれ?あれ?となったり。
オンライン決済についてはデビットカードを使わずとも、アプリ内で発行する別の番号を(デジタルカード)が3枚まで使えるので、それを使うならデビットカードのオンライン決済機能はオフっておいてフィジカル専用にするのもいいですよね。

Wiseのデビットカード、ナンバーは裏に記載があってナンバーレスカードではありません。
アプリから使用停止が即座にできるので盗難のときはかなり安心です。「カードを凍結する」から使用停止できます。

また、アプリ内の「カードの管理」ではさまざまな利用制限が決められます。

フィジカルカードは日本で7-10日となっていますから、出発の二週間くらい前に準備するのがよいでしょう。
ヨーロッパではコンタクトレスが普及しすぎて…
さて、ヨーロッパではQRコード決済は見かけませんね。というか存在しないのかな?と思いますよね。
ほとんどのお店がクレジットカードのコンタクトレス決済(日本のタッチ決済)に対応しています。少額の場合は現金でお願いします、というところはカフェなどでまれにありましたが、基本どこもクレジットカードですね。
Wiseデビットカードがあればコンタクトレスの店頭はすべてフィジカルカードで払えばいいのですが、荷物などがあって財布をあけたりするのが面倒で、少額の買い物などは慣れたスマホタッチ決済をしてしまうこともけっこうありました。
また、スマホ内からチケット予約などをする際や、「テーブルでカード決済ができますよ」、というレストランでは、「Apple Pay」で払うという手順になってしまっているものもあり、Wiseは使えず、結局Apple Payに入っているVISAカードで支払をしてしまいうこともありました。もちろんスマホ決済したくないと言ってお願いすればいいのですが、混んだレストランではお会計に長く待たされるので、それはないかな…。
飛行機代、交通費などはキャンセルすることもあるので保証が厚いクレジットカードのほうがだんぜん安心ですが、100ユーロで600円くらい差が出てくるので、食事やちょっとした買い物など高額になるときはがんばってでもWiseを使った方がよいかなーと思いました。
ヨーロッパに行くならWiseデビットカードを発行するのがおすすめ
ということで、おすすめリンクを張っておきますので踏んでいただきたく。以下のリンクからWiseに新規登録された方は、デビットカードの発行料が無料になるようです。
Wiseの無料のカードまたは送金手数料無料クーポンをプレゼントします。ぜひお試しください! https://wise.com/invite/dit/ayakot127
おまけ:現金が必要なケースは?
現金が必要なケースは、少額(たとえば2〜3ユーロ)のコーヒー代やお土産屋さん、チップを渡す時くらいでした。チップはアメリカ式に%で指定できるレジも一度見たけど、フランスは基本的にチップは要求されないのでスルーして出てきてもいいのですが、それなりにサービスをしてもらった際にお礼として渡したいなら、チップは現金のほうが喜ばれるそうです。理由としては、そもそもチップは非課税なのでそのまま担当者の収入になるようで(お店によって違うかもしれない)、現金ならそのままポケットに入れてしまえば、満額もらえることもあるようだけど、カードにオンしてレジに入るとお店側でチップ分を割って全員で分けることもあるようで、私のチップは私の収入、みたいなアメリカとは状況が違いそうだ。
パリの場合は忙しすぎるせいか、テーブル担当制もほかのヨーロッパ圏で言われるほどカッチリカッチリじゃなくて、とりあえずメニューだけ出してくれる人が「僕担当じゃないからね」と言ったり、席を入れるだけの係(ごめん僕はウェイターじゃないからちょっとまってね)とか、英語で説明して〜といったら別のお姉さんが変わってくれたりと、全然テーブル担当制じゃなかったわ(笑) 昔も小さなお店ではカウンターで支払ってたけど、いまもカフェは飲み終わったらカウンターに行ってごちそうさまで払ってでした…。わたしもせっかちな人間なので、お茶くらい払いたい時に払ってすぐ出たいので、性分的には向いています。このへんもチップが必須じゃないからなのかもと思うと、堅苦しくなくてよかったです















